勇者「バラモスを倒すにあたって違和感を感じないか?」

ゴールデンタイムズ


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1名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:03:01 ID:wPu
勇者「バラモスを倒すにあたって違和感を感じないか?」

戦士「違和感だと?」

魔法使い「どういうことよ?」

僧侶「詳しく聞かせて下さい」

勇者「大事な決戦の前にすまない。だが、以前からおかしいと感じていたことなんだ」

戦士「いったいなんのことだ?」

勇者「僕達はアリアハンを出発して、数々の戦いの末にここまできた」

魔法使い「そうね」

勇者「ここまでの旅、順調過ぎると思わないか?」

僧侶「ゆ、勇者様・・・?」





2名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:04:23 ID:wPu
勇者「考えてみてほしい。僕達がもしもサマンサオから旅を始めていたらどうなっていたんだろうか」

戦士「サマンサオ周辺の魔物はつええからな、全滅していてもおかしくないだろうぜ」

勇者「そうなんだ。サマンサオだけじゃない。例えばイシスやジパングでも同じだったと思う」

魔法使い「そんなことどうだっていいじゃない。あたしらはアリアハンから旅を始めたから順調に旅ができた、それだけよ」

勇者「単に出発地点だけの話じゃない。その旅の過程もだ。僕達が行くところ行くところで順順に魔物が強くなっていたじゃないか」

僧侶「考えすぎですよ。順順に魔物が強くなる旅だったから今の私達があるんじゃないですか。凶悪な魔物のいるところに踏み込んでしまって全滅してしまった冒険者の方々はたくさんおられますよ」





4名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:06:07 ID:wPu
勇者「僕だって考えすぎじゃないのかと思っている。だが、説明ができないことが他にもある」

戦士「なあ、勇者、やめにしようぜ、バラモスとの決戦は近いんだ」

勇者「聞いてくれ。黒胡椒のことだ」

戦士「黒胡椒だと?」

勇者「そうだ。黒胡椒なんてルーラがあればいつだって買いにいけるはずだ。キメラのつばさでもいい」

魔法使い「あんたバカねぇ、行ける人がいないからあたしらが取りに行ったんでしょ?」

勇者「そんなことがあるわけないだろ!この世界には冒険者はたくさんいるんだ!」

魔法使い「ちょ、ちょっと何怒ってんのよ!」

勇者「すまない、だが、僕はどうしもこの旅に違和感を感じるんだ。誰かに旅をさせられているような・・」

僧侶「勇者様、お疲れなのですよ。少し休んで下さい」





6名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:08:04 ID:wPu
勇者「少し休む、か・・・」

戦士「それがいいぜ!たまには休まねえとな!」

魔法使い「そうよ!ずっと頑張ってきたから疲れちゃったのよ、あんた真面目過ぎるから」

僧侶「勇者様、私達に感じたことを仰って頂いてありがとうございます。でも、全て勇者様の気のせいですよ」

勇者「いや、違うんだ。というより、やはりそうなのかもしれない・・・」

戦士「なんだよ!おい!いい加減にしろ!」

勇者「僕達、ルイーダの酒場で出会ってからとてもいいパーティーだったな」

戦士「そ、それが、なんだよ・・・」

魔法使い「なによ、まさか、あんた、それにも違和感があるって言うんじゃないでしょうね」

僧侶「勇者様、いくら勇者様でも酷いですよ!」

勇者「君達は、本当は、誰なんだ?」





7名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:10:04 ID:wPu
戦士「くだらねえ!バラモスを目前に嫌になったのかよ!!」

魔法使い「あんたいったいどうしたのよ!あたしらを疑うなんて!」

僧侶「みなさん、落ち着いて下さい!勇者様はきっと疲れておられるんです!」

勇者「やっぱりだ。何もかもできすぎている。戦士も魔法使いも僧侶も、まるで作られたようだ」

戦士「くそが!今まで一緒にやってきたのはなんだったんだよ!!」

勇者「待ってくれ、これは僕だけの問題じゃない。僕達全員の問題なんだ」

魔法使い「あたしら全員?」

勇者「いや、正確にはこの世界そのものの問題だ」

僧侶「もうやめてください!聞きたくありません!」

勇者「回りくどい言い方をしてすまなかった。だが、僕はこの世界の明らかな矛盾、この世界がおかしいという証拠を見つけたんだ」





8名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:11:00 ID:gSb
これが噂のユアストーリーですか





9名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:12:07 ID:wPu
戦士「証拠、だと・・・?」

魔法使い「どうせまた屁理屈でしょ」

僧侶「・・・」

勇者「例えば、だ。ラーミアでアリアハンからまっすぐに東に飛んで世界一周してアリアハンに戻ってくるとしよう」

戦士「それがどうしたんだ!まさか世界一周できるのがおかしいなんて言わねえよな!地球は丸いんだからよ!!」

勇者「戦士、そこだよ。そう、地球は丸いんだ。厳密に言えば楕円形をしている。アリアハンからまっすぐ東に飛べば西からアリアハンに戻ってくる」

魔法使い「さっさと結論を言いなさいよ!イライラするわねぇ!」

勇者「魔法使い、仮にアリアハンから東に向かって世界一周した場合にかかる時間をXとしよう」

魔法使い「はいはい、Xね。分か秒か知らないけど」

勇者「では、アリアハンより北にある場所、例えばダーマ神殿からまっすぐ東に飛んで世界一周したらどうなる?」

魔法使い「同じXよ。だってまっすぐ東の飛ぶんでしょ?」

僧侶「!!」





10名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:14:06 ID:wPu
勇者「僧侶は気付いたようだね」

僧侶「ま、まさか、それでこの前・・・世界を見て回ろうって、その為に・・・」

勇者「そうだ。僕はおかしいと思ったんだ。アリアハンからまっすぐ東に世界を一周してもダーマ神殿からまっすぐ東に世界を一周してもかかった時間は同じだった」

魔法使い「どういうことよ!何がおかしいのよ!!」

勇者「魔法使い、地球は丸いんだ。仮にこの球を地球だとしよう。ここがアリアハンだ。ここからまっすぐに真横に線を引く」

魔法使い「ま、まさか!」

勇者「この辺りがダーマ神殿としよう。ここからまっすぐに真横に線を引く。見てくれ、長さが違うだろ?」

魔法使い「こ、これは・・・」

勇者「長さが違うのに実際にかかった時間は一緒だったんだ」

戦士「ハッハッハッハ!お前ら、意外とバカなんだな!」

勇者「戦士、これを説明できるのか?」





13名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:17:06 ID:wPu
戦士「そんなの矛盾でもなんでもねえ!ただ単にラーミアの疲労とか向かい風があったんだろうぜ!」

勇者「戦士、そこを突かれると痛い、それが原因でも同じ結果になることがあるからな。だが、この事実に付随して起こる究極の矛盾がある」

戦士「究極の矛盾だぁ!?」

勇者「昼と夜の長さがどこでも同じだ」

戦士「!!」

勇者「僕達は東西南北、あらゆる方向、ほぼ全ての場所を冒険してきた。だが、どうしてどの場所でも昼と夜の長さが同じなんだ?」

戦士「そ、そんなこと」

僧侶「そんなの、簡単なことですよ・・・」

勇者「僧侶、答えられるのか?」

僧侶「うふふふ・・・」





15名無しさん@おーぷん :20/01/24(金)21:20:04 ID:wPu
僧侶「勇者様はラナルータという呪文をご存じですね?」

勇者「ああ、もちろんだ」

僧侶「世界日照均等協会という組織があって、そこでラナルータの呪文をうまく使って世界のどこにいても日照時間が変わらないように工夫してるんですよ」

勇者「な、なんだって!そんな!」

僧侶「本当ですよ?」

戦士「そんな協会があるなん、、、あ、あ、う、、、そうだぜ!世界日照均等協会を知らねえのかよ!」

魔法使い「ちょっと、私も初耳なんだけ、、あ、、、あ、、、、、世界日照均等協会って有名よね」

勇者「そんな協会世界中のどこにもなかったじゃないか!」

僧侶「うふふふ、ほら、戦士さんも魔法使いさんもご存じでしたよ?」

勇者「戦士・・・魔法使い・・・」

勇者(な、なんだ?さっき戦士と魔法使いの頭が歪んだような・・・)



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